<5月30日>
・フィジーのカトニベレ大統領と会見
・同国のバイニマラマ首相兼外相と会談
・中国・太平洋島国第2回外相会議
・中国・太平洋島国の全面的戦略的パートナーシップ関係は必ずや長期安定すると発表
・第2回中国・太平洋島国外相会議のコンセンサスを発表
・太平洋島国と「6つの新たなプラットフォーム」を打ち立てると発表
・中国と発展途上国は共同で発展、繁栄を実現し、世界をさらに公平、和諧、安定させると発表
・太平洋島国との相互尊重、共同発展の立場に立った文書を発表

<5月31日>
・「価値観貿易」を掲げることは経済の基本規律に違反していると発表
・「キッシンジャーと中米関係研究討論会」でオンライン講演
・トンガのトゥポウ六世国王と会見
・同国のフアカヴァメイリク首相と会見
・同国のウトイカマヌ外相と会談

<6月1日>
・「中ロシンクタンク・フォーラム」開幕式でオンライン講演
・正確な民主観、発展観、安全観、秩序観を矜持し実践すると発表
・バヌアツのロウマン首相率いる首相メンバーと集団会談
・同国のマーシ大統領と会見

 以上である。まさに、「世界一働き者の外相」だ。それだけに西側諸国は警戒感が強い。また中国の「大本営発表」とは、やや温度差がある報道も見られる。

西側の報道は中国と南太平洋諸国の安保協定「合意失敗」を強調

・米、中国外相の歴訪に懸念 太平洋島国との「交渉不透明」(5月26日、共同通信)
・中国、安保協定で合意失敗 太平洋10カ国と外相会議(5月30日、共同通信)
・中国の太平洋影響力に懸念 米NZ首脳、関与強化へ(6月1日、共同通信)

 特に、5月30日にフィジーで行われた第2回中国・太平洋島国外相会議は、「決裂した」と西側諸国のメディアは一斉に報じているが、中国外交部及び中国の官製メディアは大成功だったかのように発表している。

 ともあれ確かなことは、かつて日米が激しく争った太平洋の島々を、今後は米中が激しく争っていくだろうということだ。かつ王毅外相は今回、「習近平主席の特別メッセージ」を太平洋諸島訪問に持ち込むなど、多分に「自身の出世」を目指した外交を展開しているように思えてならない。