iiMedia Researchなどによると、ミルクティーの市場規模は2020年の1800億元から2022年に3000億元に成長すると見込まれています。

「ミルクティー文化を世界に広める」というキャッチフレーズで2021年に香港株式市場に上場した「奈雪の茶」は、2021年に1.4億元の最終赤字を計上しました。それでも出店攻勢を継続中で、2022年第一季の800店舗を1000店舗まで拡大するとしています「奈雪的茶2022年Q1运营数据:新开37家,门店总数854家」、https://caifuhao.eastmoney.com/news/20220415102545372527360)。最近ではケーキなどの軽食にも力を入れています。

ミルクティーブランド「奈雪の茶」の店舗(筆者撮影)

「喜茶」は、中国の地方都市である江門市から、全国規模の企業に成長した成功例として語られています。ただ、現在は出店攻勢を控えているほか、「3割以上の社員を解雇」という報道が流れました(「新式茶饮风向变了,喜茶裁员“求生”?」、https://www.jiemian.com/article/7093908.html)。今後経営体制の見直しなどが必要になりなりそうです。

 ミルクティーの店舗は、商品の差別化やブランドイメージの確立がまだ十分にできていないように思われます。「コーヒーのミルクティー化」など、積極的な商品展開を行っているコーヒー市場の拡大に対抗するために、よりいっそうの工夫が求められるのではないでしょうか。