ペテルブルク大学の学生が「戦争反対」デモに参加、身柄を拘束されると、直ちに学籍が剥奪されるという事態が起き、ショックを受けているというメールを学生からもらいました。
私の身近で起きたこの出来事から「敗色濃厚なロシア」が見えてきます。
大学は人種のるつぼ
連日ロシアのウクライナ侵攻、いわゆる「ウクライナ戦争」の情勢が伝えられますが、日本国内ではあまり身近に感じることは少ないかもしれません。
いや、そうでもないエリアもあります。
例えば東京都港区西麻布にある駐日ウクライナ大使館(https://japan.mfa.gov.ua/ja)や、同じく港区麻布台の駐日ロシア大使館(https://tokyo.mid.ru/web/tokyo-ja)近くでは、両国の国籍を持つ人や、日本を含む第三国民による「戦争反対」のデモンストレーションなども見られます。
それらとちょっと違う、国際的な環境にあるのが「大学」です。
日本各地の大学に様々な国の留学生が在籍している。ここ四半世紀、私が教えてきた東京大学にもロシア、ウクライナ両国国籍を持つ学生や関係者は存在しています。
ウクライナ系米国人で日本に帰化した学生などという複雑な経緯を辿った若者もいます。ちなみにその彼は優秀なシステム・エンジニアで博士号を取得するタイミングにあたっています。
こうした様々な当事者が多様なリスクを懸念・・・というか不安に思っています。
例えばロシア人学生が、言われなくヘイトされたり暴力を振るわれたりするのではないかと心配して、部屋を出ることを控えている。
ロシア料理店への嫌がらせなども報道されている通りです。