欧州のガス価格高騰をロシアのプーチン大統領のせいにして、大儲けしている人がいる

プロローグ/都に流行る謀綸旨

 その昔、京の都は二条河原に粋な落書が現れた。

「此の頃都に流行るもの 夜討ち 強盗 謀綸旨(にせりんじ) 召人(めしうど) 早馬 虚騒動(そらさわぎ)」

 現代風に訳すと「このごろメディアに流行るもの 夜討ち 朝駆け 謀綸旨 号外 速報 虚騒動」となりましょうか。

 筆者は2021年10月2日にJBpressで発表した「欧州のガス価格高騰」で「欧州ガス価格高騰はロシアの責任ではない。需給崩壊によるガス価格高騰である」と孤高の論陣を張りました。

(「欧州のガス価格高騰:真の理由を伝えない欧米日の大メディア」https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/67159

 ところが、その後も欧米マスコミを中心として、この種の謀綸旨や虚騒動があふれています。

 そこで今回は再度実例を挙げながら、ロシア悪玉論を排すべく、この種の意図的偽情報(ディスインフォメーション)の実態を描写したいと思います。

 結論から先に書きます。ソ連・ロシアほど欧州にとり信頼に足る天然ガス供給源は存在しません。

 信頼に足る供給源であるからこそ、過去50年以上の長きにわたりソ連・ロシアから欧州向けに天然ガスが途絶えることなく供給され、かつ欧州ガス市場におけるシェアが高まっているのです。