人間は孤独な存在であるがゆえに、他人との触れ合いを求める

 人がつくったものには何らかの目的と存在する理由があるものだ。

 絵画は鑑賞するために、車は移動するために、畑は作物をつくるために、ネットワークは何かと繋がるためにつくられた。

 人が創造したものは、その目的を果たす役割が備えられており、何のために存在するのか、その理由は明確である。

 では神がつくったものはどうか。

 ヒトが存在する目的と理由は何か。また、私たち人間はどこから来て、どこへ行くのだろうか。

純粋性とは何か

 宇宙に存在する星の数。それは1桁の数字の後ろにゼロが26個ついた数の星が存在するとされる。

 そして、その一点の微塵のような地球上には、酸素を吸って炭酸ガスを吐き出しながら生きるものがいる。

 地上に、地中に、水中に、空中にと、その生きる形態は千差万別だが、それぞれの生命体には各々居場所をもって生きている。

 仏教で「生」とは「生まれる」、「生ずる」ということであって、「生きる」ということではない。

ボストン美術館収蔵の『我々はどこから来たのか我々は何者か我々はどこへ行くのか』はフランスの画家ポール・ゴーギャンの作品で最も有名な絵画の一つ