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一度作ったあと年月が経った橋を、3つに分割して再利用する例として、前編では新潟県の旧浦村鉄橋を紹介した。
田園風景の中で圧倒的な存在感、浦村鉄橋の分身たち
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/63498
ただ、旧浦村鉄橋は3つのうち2つが現役の道路橋として使われているが、残り1つは一部が現役でなくなり、残りは廃棄されている。ところが、3分割した橋(「三つ子橋」)がいずれも鉄道橋として現役で利用されている例がある。
新規開通で古い橋を再利用
それが埼玉県北部を走る秩父鉄道だ。寄居から三峰口(みつみねぐち)まで延伸したとき、分割した3つの橋が使われた。つまり、新設の鉄道路線に再利用の橋を使ったのだ。
この写真だと、鋼材が縦横斜めに張られていて、ちょっと複雑な構造になっているのがよくわかる。これは「ボルチモアトラス」という構造で、いくつもの種類がある「トラス構造」の中でも、より強度を高めたものだ。明治・大正時代、鉄橋を作る技術が日本には不足していたので、この橋も米国から輸入されたものだ。