サンプルコンテナ内部に、小惑星リュウグウのものと考えられる黒い砂粒状のサンプル(画像右端)が確認された。(画像:JAXA)

 遂に快挙を成し遂げた! 小惑星探査機「はやぶさ2」が小惑星リュウグウから持ち帰った玉手箱(カプセル)の中に、12月14日、リュウグウ由来と考えられる黒い砂粒が確認されたのだ。

 JAXA発表によれば、サンプルが格納される容器(サンプルキャッチャー)の入り口に付着していた粒子とのこと。サンプルキャッチャーの開封作業はこれから始まる。容器を開ければ、さらに多数のサンプルが発見がされる可能性がある。大漁が期待できるかもしれない!

 この黒い砂は約46億年前、太陽系ができた頃の状態をとどめたリュウグウの砂である可能性が高い。だが、「リュウグウの砂だ」と科学的に特定するには少し時間を要するだろう。

 具体的に今後、どこで、どんな手順で分析が進められていくのか説明しよう。

「はやぶさ2」のサンプルリターン成功を喜ぶプロジェクトメンバー(左から臼井寛裕JAXA宇宙科学研究所地球外物質研究グループ長、津田雄一はやぶさ2プロジェクトマネジャー、吉川真はやぶさ2ミッションマネジャー)。12月8日の記者会見にて。

3億km彼方からJAXA相模原キャンパスへ、カプセル帰還

 小惑星探査機「はやぶさ2」は6年間のミッション中、小惑星リュウグウで2回のタッチダウン(着陸)を実施。小惑星「表面」と小惑星「内部から噴出した砂」の2種類の砂を採取したと見られている。特に小惑星内部の砂は太陽風などの「宇宙風化」に晒されず、太陽系が誕生した頃の状態をそのまま留めた貴重な化石であるとみられる。