腸内細菌のバランスを良好に保つ秘訣

 まず、抗生剤の乱用を避けることが重要です。

 抗生剤は細菌を殺すための薬剤です。もちろん、現代の医療を支える大切な薬剤ですが、一部の抗生剤は下痢を起こしやすいなどのマイナス面もあります。善玉菌もあくまで細菌なので、抗生剤によって殺菌されてしまうことがあります。その結果、腸内細菌の勢力図が乱れ、下痢を起こすことがあるのです。

 また、抗生剤が、安倍元首相も罹患していた潰瘍性大腸炎を起こす可能性も指摘されています。

 人間は、母親の胎内にいるときは完全に無菌状態なので、腸内細菌は一切いませんが、出生直後から離乳期に至る時期に、腸内細菌のバランスの基礎が固まると考えられています。

 その大切な時期に抗生剤を乱用すると、腸内細菌のバランスが乱れてしまい、将来的に潰瘍性大腸炎などを発症しやすくなると報告されています(1)。

 もちろん、抗生剤も必要な時はしっかり使わなくてはいけません。また、非アルコール性脂肪性肝疾患という病気の場合、抗生剤でドーンと腸管を悪玉菌ごと滅菌することにより、その後の疾患の進行を抑えられるという報告もあります(2)。

 以上のように、抗生剤と一口で言っても、ケースバイケースで考え方は違ってきます。ただし、一般の人の日常生活という意味においては、抗生剤は必要最低限にするという方針で良いでしょう。

 次に、腸内細菌のバランスを整えるための方法として、「プロバイオティクス」と「プレバイオティクス」があります。