すでに日本を敵と見なした装備計画

 令和2年度防衛白書等によれば、韓国軍は総兵力約60万人、陸軍兵力約46万人、戦車等約2800両、海軍艦艇約240隻、25.5万トン、海兵隊約2.9万人、空軍作戦機約620機である。

 北朝鮮という脅威に対し、陸上兵力が中心であり、沿岸防備のため小型艦艇を多く保有するのは国防力整備の観点から当然だ。

 ところが、2008年以降満載排水量1万トンを超えるイージス艦を3隻、2007年に2万トンに近い揚陸艦、『独島』を就役させた。

 これらの海軍兵器は、従来の対北朝鮮用兵器の概念を覆すものであり、どのように運用しようとしているのか疑問を生じさせる。

 日本の防衛関係者の中には「運用構想などない。単に日本が持っているよりも少しでも大きいものを持ちたい、というだけであろう」と述べる者もいたほどである。

 事実、韓国イージス艦の搭載ミサイルは「SM-2」のみであり、弾道ミサイル対処能力は保有していない。

 北朝鮮や中国の弾道ミサイルに対応できないことから、イージス艦の高度な洋上防空能力をどのようなシナリオで運用しようとしているのか不明である。

 米海軍は11隻の原子力空母を保有し、平時から米国国益に係る海域において継続的にプレゼンスを示す任務を果たしている。

 海洋を利用した柔軟な兵力投射能力の中枢としての空母の役割は大きい。

 さらに、空母には海洋権益保護の象徴という側面がある。広い排他的経済水域(EEZ)を保有している米国、フランス、ロシア、英国が空母を保有している。

 2隻目の空母を就役させた中国のEEZは日本よりも小さい。韓国のEEZは周辺海域の約47.5万平方キロに過ぎず、日本の約10分の1である。

 空母を保有しなければならないほど広範囲の海洋権益を持っているとは言えない。