埋蔵量とは何か?

 私たちは何気なく「埋蔵量」という言葉を使っています。新聞記事やテレビ報道でも埋蔵量は頻繁に出てきますが、埋蔵量の具体的な意味を知っている人は意外に少ないように思えます。

 埋蔵量は「徳川埋蔵金」という言葉もあるように地下に埋蔵されている量を意味しますが、石油・ガスの世界では、埋蔵量はまず2つの概念に大別されます。

 1つ目の概念は地下に存在するであろう定量概念、2つ目は埋蔵量に関する定性概念です。

 1つ目の定量概念はさらに4つに分かれます。地下にどれだけの量が存在するのかという≪原始埋蔵量≫、その量から実際にどれだけの量を採取可能かという≪可採埋蔵量≫。

 およびその量は推測≪推定埋蔵量≫なのか、確認された量≪確認埋蔵量≫かという分類です。

 ですから、単に埋蔵量といっても具体的にどの段階の埋蔵量かは、実際に≪試掘井≫や≪評価井≫を掘削しないと分かりません(後述)。

 繰り返します。地下に石油やガスがあるのか、あるいは何もないのかは実際に井戸を掘らないと分からないのです。

 上記報道で言えば、現在はあくまで調査段階ですので「可能性」に言及しているにすぎず、この点を押さえておかないと「夢」が「夢想」になりかねません。