入場すると、ビニールの手袋を手渡される。買い物をするには、手袋の装着が必須になったのだ。マイビニール手袋を持参している人も多く見かけた。

 会計に関しても、通常は前の人がレジに品物を置いたら、その直後に仕切りを置いて自分の買う品物を置けたのだが、前の人の会計が終わってから次の人がレジに進めるシステムに変わった。

 人と人とのコンタクトを極力避けようということだろう。

 店員がマスクをしているのはもちろん、客の多くもマスクをしたり口周りをバンダナなどで覆ったりする人が多い。普段のスペインでは考えられない光景だ。

 品揃えは、3月14日にスペイン最大のスーパー「Mercadona」で経験したスカスカ状態を覚悟して行ってみたものの、良い意味で裏切られた。

 食料品に関しては、特に深刻な品切れはないようだった。ただし、相変わらずトイレットペーパーはなかった。

国鉄も運行休止

 スペインには「Renfe」と呼ばれる国鉄が走っている。しかし、3月18日からすべての列車が運行休止。

 3月18~28日までの日付のチケットは、すべて自動的にキャンセルされてしまうという。

 今回の国鉄休止に関する直接の因果関係は不明だが、事態が特に深刻な首都マドリードなどの北部から南部アンダルシアへ逃れる人が多くいたことが原因の一つだと言われている。

 SNS上には、アンダルシア人が「Madrileños(マドリード人)よ、これはバケーションではない」と警告する投稿が多く見らる。