人通りのほとんどなくなった街をマスクして歩く人(3月12日ローマで、写真:ロイター/アフロ)

 3月14日、イタリアでの新型コロナウイルス感染者が2万人を超えたとの報道がありました。

 犠牲者はすでに1500人に肉薄しており、全土で不要不急の外出を控えるように、との政府指示が出され、すべての商店の営業を禁止するという、異例の措置が講じられています。

 イタリアに次ぐ深刻な感染が報じられるのはスペインです。

 14日までに5753人が感染しており、1万人を超すのはまず間違いないと見られており「非常事態宣言」が出されました。

 実は私は3月16日から欧州出張の予定を組んでいました。別の理由で出立は少し遅れることになりましたが、何にしろ3月後半は在欧ですので、欧州コロナウイルス模様は現地からお伝えできると思います。

 パリとアムステルダムにコラボレーターが集中しているので、エールフランスかオランダ航空で欧州に飛ぶのを常としていますが、今回はパリではなくアムステルダム経由とする予定です。

 というのも、フランスはイタリア、スペインに次ぐ、第3のコロナ感染地域と考えられているから、あえて危うきに近寄らずという判断で、そのようにしました。

 でも、これ、少し日本と事情が違っているように思われないでしょうか?

「寒い北海道で感染」の日本

 すでに全国化しつつあるコロナ感染ですが、日本では当初、北海道で重篤な患者が相次ぎました。

 様々な理由があると思われますが、一つは「寒いこと」また「寒いので、暖房を利かせた比較的密閉された空間に、ウイルスキャリアとともに長時間滞在することから、感染する可能性」といった点が指摘されました。

「エアロゾル感染」「空気感染するのでは?」といった議論も出ています。

 私自身そういう可能性を完全に否定する科学的根拠を確認しているわけではありません。