「同性愛者と知っていたら入れなかった」

 筆者が、アイオワ、ニューハンプシャー両州での選挙、その前に行われた公開討論会でのやりとりを取材していて気づいたことが2つある。

 一つは、米国は「同性愛大統領」を選ぶ下地が本当にできているのか、どうかだ。

 アイオワ州党員集会投票直後、ブディジェッジ氏に投票した中年女性が同氏が同性愛者だったことを知り、「知っていたら彼には入れなかったわ」と吐き捨てるように言っていたニュースが流れた。

 保守系ニューヨーク・ポストの記事だ。

https://nypost.com/2020/02/04/iowa-voter-freaks-out-after-learning-buttigieg-is-gay/

 この記事は直ちにネットで拡散されたが、主要紙は一切フォローアップしていない。ブディジェッジ氏も周辺もノーコメントだ。

 NBCとウォールストリート・ジャーナルが昨年4月に行った世論調査によると、68%の米有権者が「同性愛者大統領を受け入れる」(Enthusiastic/comfortable)と答えている。

 13年前の2006年には34%が「非常に受け入れ難い」(Very uncomfortable)、19%が「留保する」 (Have reservations)だったのに比べると激変だ。

 現に上院議員の中には2人、下院には17人の(自ら公言している)同性愛者がいる。

 だがこれはあくまでもデータ上のこと。

 それならテレビ中継の公開討論会で同性愛についてブディジェッジ氏はじめ各候補者に聞いてもよさそうなものだが、これまで8回行なわれた討論会ではどの司会者も質問していない。