それに外交・安保については詳細については何も知らないし、知ろうともしない一般米庶民には「フリーライド」論は受け入れやすい。

 日常生活にメード・イン・ジャパンの自動車やメード・イン・コリアのテレビが氾濫している状況ではなおさらだ。

 トランプ大統領は弾劾の動きを何とか払いのけようとして必死だ。

 感謝祭にアフガニスタンに駐留する米軍兵士を電撃訪問した。これも12月4日から始まる下院司法委員会の弾劾公聴会前触れ報道をかき消すためのデモンストレーションだった。

 同じことは在韓米軍駐留経費分担交渉についても言える。ある主要メディアの選挙担当記者は筆者にこう囁いている。

「トランプ氏の腹のうちはこうだ。『韓国にできるだけ多額の在韓米軍駐留費を分担させる。それによってこれだけ節約できたと米国民に宣伝する。これに民主党が反対するとは思えない。超党派で拍手喝采される』」

「『同盟国との良好な関係を堅持すべきだとしたり顔で説く外交・安保専門家の言うことよりも韓国から50億ドルを頂戴したということの方が一般大衆には分かりやすい。それは即再選には役立つ』」

年内決着不可避の交渉

 そのトランプ大統領が交渉再開に踏み切った理由は何か。韓国が受けて立った理由は何か。

 過去2週間の間に何が起こったか。

 一つは韓国があれほど頑なに廃棄を主張していた日韓軍事機密情報(GSOMIA)破棄を撤回したことだ。