マンハッタン舞台に因縁の対決
米下院司法委員会(ジェリー・ナドラー委員長=民主党ニューヨーク州選出)によるドナルド・トランプ米大統領に対する弾劾審議が12月4日から始まる。
下院情報特別委員会(アダム・シフ委員長=民主党カリフォルニア州選出)による「ウクライナゲート疑惑」審理を受けて弾劾決議権を持つ司法委員会が最終判断を下す。
余談だが、ナドラー氏とトランプ氏には因縁がある。40年前に遡る対決だ。
ナドラー氏がニューヨーク州下院議員の時だった1980年代、トランプ氏がナドラー氏の選挙区だったマンハッタン・ウエストサイドの土地を買い占め、「テレビ・シティ」建設を計画していた。
これに地域住民は猛反対した。ナドラー氏は住民の反対を代弁してトランプ氏と激しく渡り合った。
トランプ氏の周辺には怪しげなカネも飛び交ったとも言われている。
結局、この対決の軍配はナドラー氏に挙がった。建設計画は断ち切れとなった。
それ以後、トランプ氏はことあるごとにナドラー氏を「太っちょのジェリー」と罵ってきた。顔を見るのも嫌な存在かもしれない。
そして2019年末、そのナドラー氏が下院司法委員長としてトランプ氏を弾劾に追い込もうというのだ。