島津藩の農書『成形図説』における「苦瓜」。同書は島津重豪の命により曾槃(そうはん)らが編纂し、享和年間(1801-1804)から30年かけて刊行された。絵では、実が熟して黄みを帯びている。

 ゴーヤー、ニガウリ、ツルレイシ関連での国内最古の記述とされるのは、長崎学林が刊行した1603(慶長8)年刊の『日葡辞書』におけるもの。ポルトガル語で伝える対象

残り3141文字