生卵と半熟卵と固ゆで卵、消化がよいのはどれ?

知らないことだらけの「食べものが吸収されるまで」

2019.06.07(Fri)佐藤 成美

「消化がよい」といってもいろいろな意味があり、胃にとどまる時間が短く、消化する速度の速いことを指すことが多い。また、食べものの成分がどれだけ吸収されたのかという吸収率まで含めて考えることもある。

うどん3時間、ステーキ4時間・・・胃にとどまる時間は異なる

消化のされ方は食べものによりさまざま。ステーキや天ぷらの消化は長時間に及ぶ。

 胃は食べものをためておき、消化吸収の準備をするところだ。袋のような構造をしており、空腹時は100mLほどの体積にしぼんでいるが、満腹時は1.5~2Lほどに膨らむ。フードファイターと呼ばれるような大食いの人の胃は、普通の人の胃よりも大きく膨らみ、たくさんの食べものをためておくことができるのだそうだ。

 食べたものの多くは、約2~3時間で小腸に送られるが、食べものの種類や量、調理の仕方によって胃にとどまる時間はだいぶ異なる。炭水化物の2~3時間に比べて、タンパク質は4~5時間と長く、さらに脂肪は7~8時間ともっと長い。また、細かくやわらかく調理したものは胃に滞留する時間は短いが、油を多く使うほど長くなる。

 100gの食べもので比べてみれば、炭水化物を多く含むうどんは3時間、白粥は2時間ほどだが、タンパク質や油を多く含むステーキや天ぷらは4時間もとどまる。また、同じ材料でも白粥なら2時間である一方、米飯なら2時間30分ほどと長くなる。

 胃内停滞時間からみると、胃液が混じりやすく、胃にとどまる時間が短いものは消化のよい食べものとなり、長くなれば消化の悪い食べものになる。一方、胃にとどまる時間が長い食べものは腹持ちがよく、短い時間の食べものはすぐにおなかが空くともいえる。胃にとどまる時間がさらに長ければ、胃もたれすると感じ、胃の弱い人にとっては負担になる。

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