マスコミの誤解だった「ミカンは肌によくない」

柑橘類の摂取と身体への作用(前篇)

2019.05.17(Fri)漆原 次郎

木だけ見る人、森を見る人

――かねてから、柑橘類の摂取は健康によいことが多いと考えられてきました。柑橘類全般に通じる健康効果については、どんなことがいえますか。

杉浦 生活習慣病の予防などの健康維持への効果が多くの柑橘類に共通してあります。柑橘類には、ビタミンCや葉酸が多く含まれおり、これらが循環器系疾患のリスクを下げることは、これまで多くの研究で示されています。グレープフルーツやオレンジは心臓病の予防によいという評価もすでに定まっています。

 柑橘類のフラボノイドの作用についてもさまざまな研究が行われています。グレープフルーツのナリンジンや、ミカンのヘスペリジンなどの「ビタミンP」とよばれてきた成分は、血管系の病気の予防によいといった研究結果も出ています。

 皮膚がんのリスクが高まるおそれがあるから摂取を控えるというよりも、摂取をしてその他の健康につながる効果を得ることのほうが、身体への重要性はよほど高いといえます。そのあたりのことを、多くの方々に分かっていただけるような情報発信がなされるべきだと思っています。

――後篇ではさらに、日本人がよく食べる「ミカン」の体への作用を中心に、日本での疫学研究の結果などの話を伺っていきます。

後篇につづく)

* 記事初出時に、降圧剤などの薬についての記述で「これらの薬の摂取を控えるように指導されています」とありましたが、正しくは「これら柑橘類の摂取を控えるように指導されています」でした。記事では修正済みです。(2019年5月20日)

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