米司法省、中国人ハッカー集団を起訴 米企業秘密や個人情報盗む

サイバーセキュリティーセンターのコンピューター画面(2016年2月4日撮影、資料写真)。(c) FRED TANNEAU / AFP〔AFPBB News

 最近、サイバー攻撃と自衛権に関する政府関係者の発言が目立つ。

 2018年11月29日、衆議院の安全保障委員会において中谷元委員(元防衛大臣)の「日本が大規模なサイバー攻撃を受けたときに、どんな事態が起これば、国家としての戦争行為、武力攻撃事態とみなされ、自衛権が発動されるのか」と質問。

 これに対し、岩屋毅防衛大臣は「武力行使の3要件を満たすようなサイバー攻撃があった場合には、憲法上、自衛の措置として武力の行使が許される」と答弁している。

 これら政府関係者の発言は、制裁的抑止に通底するものである。

 制裁的抑止とは、報復力により、耐えられない制裁を加えるという脅しによって、攻撃を自制させることである。

 米国は2011年5月、「国連憲章に基づき、国家はサイバー空間におけるある種の攻撃的行為に対する固有の自衛権を有しているとして、サイバー攻撃に軍事力を含むあらゆる手段で対応する」ことを宣言した。

 米国が制裁的抑止力を保有していることは疑いの余地がない。他方、日本は制裁的抑止力を保有しているとは思えない。

 本年4月19日、ワシントンで開催された外務・防衛担当閣僚会合(2プラス2)において、日本に対するサイバー攻撃に、米国による日本防衛義務を定めた日米安全保障条約第5条が適用される場合があり得ることを初めて確認したという報道があった。

 これは、武力攻撃に適用される第5条をサイバー攻撃にも適用しようとするものである。

 この報道は、日本がサイバー空間において米国の制裁的抑止力を期待しているとも見て取れる。