ぜいたくな「家庭の味」だった昭和のドーナツ

「栄養と料理カード」でたどる昭和レシピ(9)ドーナツ

2019.03.08(Fri)三保谷 智子

ドーナツのバリエーション豊富に――昭和46年

1971(昭和46)年1月号では、1枚のカードに3種のドーナツを、それぞれ4人分で紹介。
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 基本材料は同じで、形もかたさも味わいも異なるドーナツを楽しもうというよくばりな内容となっている。

 異なるのはその材料の割合と副材料。小麦粉200gに対してベーキングパウダーがそれぞれ6%、5%、4%と異なるのは、仕上がりの食感に差があるからか。バターや牛乳の量も異なるのも、かたさに差を出すためか。ドーナツは、ドライフルーツやスパイス、ココアを入れたりして、色や風味に変化をつけられる応用自在なお菓子ということが分かる。

 リングドーナツは、めん棒で伸ばしてドーナツ型で抜いて揚げる従来の方法。フルーツドーナツは、ドライフルーツとナツメグ入りで、スプーンですくい落として揚げる方法。ココアドーナツは、ココア入りのたねを絞り出し袋に入れて、揚げ油の中に7~8cmの長さで絞り出して揚げる方法。卵白、粉砂糖、ココアをよく練り混ぜたアイシングを塗る。

 同時期にアメリカのドーナツチェーン店が日本に上陸するが、その一歩先を行く内容であったと思われる。店先で売られるようになるずっと前から、ドーナツは日本の家々でも作られ続けてきた「家庭の味」だったのである。

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