電子戦(電波妨害)車両と電磁砲車両は、MDシステムよりも数十分の1以下の安価で、広域を防護することができる。この2つのシステムがあれば、地上、空中、海上発射のミサイルや人工衛星などを妨害あるいは電子的に破壊することが可能となる。

 日本は既にその分野での基礎技術を持っており、数十台の電磁砲、電波妨害車両を日本中に配置すれば、いわゆる電磁バリアーが完成し、初めて国民全員を守り、有利に国土防衛作戦を遂行することが可能となる。

 車両化するのは迅速に重要作戦正面に移動すると同時に、動くことで生き残り戦い続けるためである。

 まずは、全国民・国土を守るために生存性が高く、移動型でも固定型でも作れる「地上発射型」でなければならない。

 そこから小型化して空中や海上型に発展させることが可能となるだろう。加えて電磁砲の「弾」は無尽蔵であり、補給を必要としない画期的な装備になるであろう。

 恐らく米軍は、空中・宇宙からの盲目化作戦を実行するだろうから、極めて効果的な組み合わせになるだろう。

 日本のMDでは、この基盤的で新らしい非物理的な電磁の壁を、SSM、SAM、イージスアショアなどの物理的な弾の壁と組み合わせることにより、世界に類を見ない日本流のMDが完成するだろう。

 そして、その防壁の中で海空自は伸び伸びと作戦を遂行することができるのである。

 防衛省よ、国民を守り切る意思があれば、直ちに、これらの装備化に向けて予算をつけるべきだろう。

 安価でかつ世界一の防衛システムに投資することが生きた防衛予算の使い方であり、使命である。旧来の陸自に決別する意味でも、陸自の改革を支援していただきたいものだ。

(4)海上民兵については既に述べたが、武装漁民だけが侵攻してくると考えるのは誤りである。

 確かにそれも使う。しかし、南西諸島を占拠するためには、漁船を使って精強な部隊、空挺や海軍歩兵などの快速反応部隊をまず真っ先に上陸させるだろう。

 中国は公式に200~300隻の漁船で1個師団を輸送すると言っている。恐らく6000~7000人の精強部隊が、島嶼のあらゆる港から一挙に上陸するだろう。