「格差是正」のための政策を続ければ、このプラス傾向が定着するはずだった。ところがそうならなかったばかりか、富裕層の所得は増えてしまった。

 「四半期ごとの統計」に一喜一憂する必要はない。もちろん、そうだ。

 だが、今回は、そうとも言えない何とも政権にとっては心配なタイミングでの深刻な結果になってしまった。

最低賃金引き上げのせい?

 「最低賃金引き上げの逆効果ではないか」

 今回の結果に、これまでの現政権の経済政策を批判してきたメディアや専門家は勢いづいた。標的は「賃上げ政策」だ。

 文在寅政権は、「経済格差是正策」の目玉として、最低賃金の引き上げを果敢に実施した。2018年の最低賃金は、前年比なんと16.4%増の7530ウォン(1円=10ウォン)になった。

 週40時間、月209時間勤務の場合、月額は157万3770ウォンになる。庶民層の所得を引き上げて格差を是正しようという狙いだ。

 この引き上げが実施されたのが1月。本来ならば、「第1階層」や「第2階層」は増えるはずだ。なにしろ、16%を超える賃上げなのだ。

 ところが、こともあろうに、賃上げ効果が出るはずの1~3月に所得はマイナスになった。一体どうしてこうなってしまったのか?

 政策批判派は、「無理な賃上げの副作用だ」と声を高める。