「米朝首脳会談」の開催かどうかでニュースが駆け巡ったこの1か月。振り回されたのは関連国政府やメディアだけではない。韓国では、「北朝鮮関連株」に話題が集まり、株価が高騰している。
2018年6月4日、韓国の証券市場で、鉄道、セメント、建設関連企業の株が一斉に上昇した。
週末の6月1日(米国時間)、ワシントンでドナルド・トランプ米大統領が北朝鮮の金英哲(キム・ヨンチョル)労働党副委員長と会い、12日に米朝首相会談を開催することを改めて確認した。
このニュースを受けて、週明けの証券市場が反応したのだ。
北朝鮮の動向が熱い話題。なぜ?
「米朝首脳会談はどうなるのか?」
2018年5月末の週末。筆者は知人の息子さんの結婚式に招かれた。昼食の席を囲んだ10人は、新郎新婦の話題もそっちのけで、「米朝会談」について熱心に語り合った。
「北朝鮮の問題にこんなに関心があったかな?」
確かにこの頃は、トランプ米大統領が、金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮労働党委員長との米朝首脳会談を延期すると言ったり、文在寅(ムン・ジェイン=1953年生)韓国大統領が急遽、2度目の南北首相会談に応じたり、北朝鮮を巡る情勢はあわただしく動いていた。
それでも、日頃、北朝鮮についてあまり関心がない知人たちだ。
「えらく今日は熱く語るな」
不思議に思って聞いていて、途中で、「なるほど!」と思った。