実兄の死が「これまでの人生で最も悲しい出来事だ」と語るトランプ大統領が、アルコール依存症問題や薬物依存症問題に敏感なのはそのためだ。米国社会を蝕んでいる医療用鎮痛剤「オピオイド」問題に真剣に取り組んでいることは評価すべきだろう。

日本でも「禁酒」運動は可能

 ここまで米国社会を中心に「禁酒」についてみてきたが、日本でも受け入れられるだろうか。

 米国社会とは違ってもともとアルコールに寛容な日本で「禁酒の日」といっても認知度が低いのは仕方がない。だが、昨年(2017年)11月に発覚した元横綱の日馬富士による貴の岩関への暴行事件のインパクトは現在でも消えていないし、今後もなにかと蒸し返されることだろう。酒の席での暴力で人生を棒に振ってしまった日馬富士本人にとっては、悔やんでも悔やみきれないことだろうし、決して他人ごとだと思わない方がいい。

 一方、飲酒がらみの悲惨な交通事故が多発しており、飲酒運転に関する世論は日増しに厳しくなっている。飲まないという運転手個人の意志だけでなく、飲ませないという飲食店側の取り組みもあって「禁酒」が実現するようになってきたことは喜ばしい。日本でも社会的なコンセンサスが形成されれば、限定的な場面での「禁酒」なら十分に実現可能だということだ。

「新年会シーズン」の時期だからこそ、あえて「禁酒」について考えてみることも必要だろう。このコラム記事に書いた話は、雑談のネタにでもしていただければ幸いだ。

 とはいっても、飲み会の席では盛り上がりに欠ける話題かもしれないが・・・・。