韓国が未曾有の経済危機である「IMF危機」に見舞われてから20年が経った。韓国経済も、大企業も、超スピードで立ち直ったが、構造問題も大きくなっている。
1997年11月21日、韓国政府は、IMF(国際通貨基金)に緊急資金支援を要請した。それからちょうど20年が経過したのだ。
1997年初めから相次ぐ倒産
この年、韓国では、大手鉄鋼会社、韓宝(ハンボ)が倒産したのを皮切りに、有名企業や中堅財閥が次々と倒産した。
韓国の多くの企業は、1990年代になって高成長を謳歌していた。「もっと大きく」を合言葉に、借入金で事業を貪欲に拡大した。ところが、ウォン安、金利高の直撃を受けて資金繰りがつかなくなった。
東南アジアから始まった通貨暴落で、連鎖倒産に歯止めがかからなくなってしまった。
IMFの緊急支援で一息ついたものの、これを機に、猛烈な「構造改革」が始まった。事業譲渡・売却、人員削減、合併・・・つい数か月前まで拡大路線を突き進んだ財閥は、大規模人員削減と事業撤退に向かって走り始めた。
20年経過した2017年10月、政府系シンクタンクである韓国開発研究院(KDI)が19歳以上の1000人を対象に「IMF危機発生20年国民意識調査」を実施した。