新型「スバルXV」。深いぬかるみでも安定して走行する(筆者撮影、以下同)

「えっ、こんなに違うのか!?」

 新型の「スバルXV」で走り出してたった5メートル。先代モデルとの違いはすぐに分かった。

新旧の差はインプレッサ以上

 試乗の舞台は軽井沢。シーズンオフになったスキー場とその周辺を使い、発表して間もない新型「スバルXV」の1.6リッター車と2.0リッター車を存分に味わった。スバルXVは「インプレッサ」の派生車である。

 まず、2.0リッター車に乗り込んだ。当然、期待するのは「感動レベルの動的質感」だ。この言葉は、スバルが昨年発売して大人気を博している新型「インプレッサ」の技術説明で用いているものだ。最初に聞いた時は「大げさな表現だな」という印象を持ったが、実際に新型インプレッサを走らせてみると先代モデルとの差は確かに感動的に大きかった。

 この「感動的」な違いは、巨額の開発費用を投じて刷新した新しい車体「スバルグローバルプラットフォーム」(SGP)によるものだ。

 スバルといえば、燃焼室内のピストンが水平方向に作動する水平対向型エンジンによる低重心と、常に四輪駆動で走行するフルタイムAWDという二枚看板がある。しかし、それらの良さを最大限に引き出すためには優秀な骨格が必要だった。そこで開発されたのがSGPである。