日産、ゴーン氏が社長とCEO退任 後任に西川氏

日産自動車のカルロス・ゴーン会長兼社長。4月1日付けで会長職に専念する。CEOを務める仏ルノーのブーローニュビヤンクール本社で(2017年2月10日撮影、資料写真)。(c)AFP/ERIC PIERMONT〔AFPBB News

 日産自動車のカルロス・ゴーン社長が退任し、会長職に専念する。日産が三菱自動車を買収したことで、ルノー・日産グループは上場3社という大所帯になった。1人で3社のCEOを兼務するのは物理的に難しく、ゴーン氏が今後、グループ全体のマネジメントにシフトしていくのは自然な流れだろう。

 ただ、このタイミングであえて会長職への専念を決断したことについては、業界再編に備えた動きとの見方がもっぱらである。

 自動車業界は、産業構造の抜本的な転換時期を迎えており、その兆候は各社の決算にも表れ始めている。近い将来、大規模な業界再編が起こる可能性はかなり高くなってきたと見てよいだろう。

3社のCEO兼務はさすがに厳しい

 日産自動車は、4月1日付けでカルロス・ゴーン会長兼社長兼最高経営責任者(CEO)が社長とCEOを退任し、後任に西川広人共同CEOが就任する人事を発表した。ゴーン氏は、仏ルノーのCEOは続けるものの、今後はグループ全体のマネジメントに注力していく。