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【連載第2回】

 鞄や家具などのものづくり、ファッションやオペラなどの文化。歴史的建造物が連なる町並みや穏やかな農村。国のいたるところに文化と産業が息づく町があるイタリア。国家財政・社会情勢が悪化する中、なぜイタリアの地方都市は活気に満ちているのか。イタリアに日本の課題「地方創生」解決のヒントを探る。

(前回の記事「赤字財政に政情不安 EU4位の大国イタリアの現状」はこちら

地方に染み込む都市国家の精神

「表面的な統一」であったイタリア統一

 イタリアと言えば、まず長靴のかたちをしたイタリア半島を思い浮かべる人も多いでしょう。

 そのイタリア半島も、常に現在のような1つの国(政治的共同体)として統一されていたわけではありません。ここで、イタリアを語る上で欠かすことのできない都市国家の歴史を紐解いていきたいと思います。

 図-5が示すのは、イタリア半島の都市国家の変遷です。

 紀元前500年頃はギリシャ、エリトリア、イタリアなどで分かれていましたが、500年頃からビザンティン帝国 の侵出など、領土を取ったり取られたりということが続きます。


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 15世紀中頃には、各地に都市国家が形成され、1815年には、フランス革命とナポレオン戦争終結後のウィーン会議 において欧州の秩序構築とともに領土の分割が行われました。そして1861年にイタリア王国として統一されます。