ロシアのプーチン大統領、訪日は来月15、16日=東京も訪問か

ロシアの首都モスクワで演説するプーチン露大統領(2016年11月10日撮影)。(c)AFP/Sergei Karpukhin〔AFPBB News

(本記事は2016年11月28日に公開されました)

 プーチン大統領と安倍首相の日露首脳会談が12月15日、安倍首相の地元である山口県長門市の老舗旅館で行われます。

 そのことが決まってから、大方の日本のマスメディアは、北方領土返還の進展が大いに期待できるようなニュアンスの記事を書いてきました。その根拠は主に以下のようなものです。

「ウクライナ問題で国際社会の制裁下にあるロシアは、日本の経済支援を必要としており、領土問題で妥協する可能性が高い」

「安倍政権は従来の4島一括返還要求から、とりあえず歯舞・色丹の2島返還を先行させ、択捉・国後については継続協議とするよう方針転換を決めたようだ」

「プーチン大統領はもともと2島返還には合意している」

「プーチン大統領を安倍首相の地元に招待するということは、両国間で領土問題での合意が決定しているのだろう」

 こうしたことから、日本では「最低でも2島返還で平和条約」というのが既定路線かのような雰囲気になりました。日本側からは、すでにそれを前提にロシア側への見返りとしての経済協力プランが提案されており、ロシアもその経済協力には当然ながら乗り気になっています。

 そして、それに対し、さまざまな議論が日本では出てきています。たとえば「2島だけでは不十分。2島に加え、さらにどれだけ要求を呑ませられるかが重要だ」、あるいは「2島だけで終わってしまう恐れがある。たとえ交渉が進まなくても、あくまで4島一括を要求すべきだ」等々です。

 これらもまた、いずれも「最低でも2島返還は確定」が前提での議論です。

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