11月4日の夜、NHKがウィキリークス(Wiki Leaks)の特集を放映していた。湾岸戦争以降、政府の手先と化した米国のメディアに代わり、真実を伝えようとする姿に共感を覚えた人は多いのではなかろうか。

権力の監視役から降り始めた大手メディア

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順位 タイトル
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2 韓国に絶対勝てない日本、理由は教育にあり
3 米中を襲う危険な罠、危うし世界経済
4 歴史が語る中国の失敗:資源は国を富まさない
5 日本人が直視を避ける真の問題点
6 対日デモ鎮火せず、内憂外患の中国
7 イスラムを敵に回してしまった中国
8 マツダの次世代ディーゼルはこんなにエラい!
9 中国には「ずる」をする権利があるが・・・
10 理想を失った「全共闘の亡霊」が日本を迷走させる
11 テレビは今日も金太郎飴のタレント番組ばかり
12 危機意識を巧妙に削り取られた国ニッポン
13 中国は世界経済にとって不可欠か?
14 パリの秋は日本食の季節、大人気の寿司・・・
15 中国経済の奇跡を脅かす人手不足と花嫁不足
16 中国の公害を米紙が大々的に報道する理由
17 フランスのデモ:恥知らずの街頭
18 なぜ長野のレタス農家は圧倒的に強いのか
19 過去数十年間で最大の決断を下すFRB
20 ロープなしで岩山に登り始めた英国

 ここまでインターネットが普及して発展を続けている現在、国家による戦争犯罪には目をつぶり、事実を明らかにするウィキリークスの創設者に責任をすべて押しつけようとするかのような米国政府の対応とそれを擁護する大手メディアの言い分には、いささか無理があった。

 企業に当てはめれば、企業犯罪は野放しにしておいて企業の内部告発者だけを厳しく取り締まるようなものだ。

 そうした企業が長続きするとは考えにくいし、してもらっても困る。

 さて、国家がひた隠す事実が日本でもネットに流出した。

 11月5日の未明に尖閣諸島での中国漁船による海上保安庁の巡視船への体当たり事件を撮影したビデオが、ユーチューブで白日の下にさらされてしまったのだ。

 ウィキリークスと違い、日本政府の抗議を受けユーチューブを運営するグーグルは約10時間後に同映像を削除してしまったようだが、既に後の祭り。次々と動画のコピーがネット上に出回っている。

 5日朝のテレビ番組は、ほぼこの話題で独占されていた。専門家に映像を細かく分析させて、船の軌跡やエンジンの出力の具合などから、明らかに中国船が意図を持って巡視船へぶつかってきたことを解説している番組がほとんどだった。

 しかし、面白いことに、午後になって夕刊の紙面でビデオ流出の記事を読んでみると、トーンがすっかり変わっていることに気づく。情報がどうして漏れたのか、海上保安庁と検察庁の危機管理問題に焦点がすり替えられているのだ。

 もちろん、中国船がぶつかってきたことは書いてある。しかし、紙面の多くは危機管理のずさんさに移っている。とりわけ、検察庁の不正をスクープした朝日新聞にその傾向は強く見られる。