パリの秋は日本食の季節、大人気の寿司・・・

世界市場に目をやれば、和食の未来は明るい

2010.10.26(Tue) 鈴木 春恵
筆者プロフィール&コラム概要

 交通機関のストの次は、石油精製所関連のストのために、目下、ガソリンスタンドが空になるという事態に陥りつつあるフランス。

出口の見えないストの一方で活況のサロン(見本市)

 定年延長、つまり年金の給付開始年齢引き上げを巡る政府と労働者との攻防は、いまだ出口が見えずにいるが、その騒ぎを脇目で見ながら、パリはただいまサロン(見本市)の季節。

SIALのホール入り口のひとつ。掲げられた横断幕の中央にはスシのモチーフが

 数百万の入場者数を記録した国際自動車サロンが閉幕した翌日、今度はシャルル・ド・ゴール空港にも近い見本市会場で、国際食品サロン(SIAL)が始まった。

 これは世界でも最大級の食品見本市の1つで、始まりは1964年。偶数年の開催で、今年は前回の2008年より7%増という5700出展者が世界106カ国から集まった。

 ちなみに、出展者の8割は外国の企業や団体で、食品、アルコールも含む飲み物、調味料など、ありとあらゆる食材が対象になっている。

SIAL会場

 ところで、このサロンは一般的な見本市とはちょっと質が違う。

 というのも、入場料が75ユーロ(1ユーロ113円として、8475円)とかなり高価であることからも察せられる通り、一般の人と言うよりもむしろ、スーパーや小売店のバイヤー、輸出入業者、卸、給食、レストラン関連など、プロを相手にした見本市。

 それでも、5日間の会期中には15万人ほどの来場者が見込まれるそうだから、その影響力の規模の大きさが知れる。

農水省とジェトロ主導による日本ブース

 また、フランスのイベントとしては珍しく、まずは英語の表示や資料が目立つと感じるが、それもそのはず、来場者の6割が外国人で、会場を歩いていても、実に様々な言語が飛び交っている。

 さて、106カ国の中には、当然、日本も入っており、農林水産省とジェトロによるブースが設けられている。そこで、このコラムの中でも紹介した春の農業見本市の際にお会いした、ジェトロの村山牧衣子さんに再会し、お話をうかがった。

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出版社できもの雑誌の編集にたずさわったのち、1998年渡仏。パリを基点に、フランスをはじめ、ヨーロッパの風土や文化、人々の暮らしをテーマにした取材を、文と写真で展開している。


欧州

欧州は観光ばかりでなく農業や地方の活性化、また少子高齢化対策などでも日本が学ぶべき点が多い。日本が課題とするこうした点を欧州ではどのように克服しようとしているのかの実例をお送りする。また、欧州で高く評価される日本の芸術・文化などのソフトパワーについてレポートする。