「一緒に食べる」というダイエット法

味の社会学(第8回)

2014.04.22(Tue)菅 慎太郎

 沖縄に「肥満」が広がっているのをご存じだろうか。

 2005年の厚労省調査では、長寿で有名だった沖縄が首位の座から陥落し、(沖縄県)男性のBMI(慎重と体重から試算される肥満の指数)が悪化していることが判明した。

 沖縄の長寿の秘密は「沖縄の食」にあると知られてきた。チャンプルーなどに代表される料理には豆腐が用いられ、ラフテーなどの豚肉料理もあり、タンパク質を豊富に摂取するような食事構成になっていることは、健康を保つ意味で重要な要素であった。これが食の欧米化によって、食生活が乱れたというのだ。

日本はなぜ長寿国なのか

 世界の人口が70億人を超えるこの地球上で、男女とも平均寿命が80歳を超えている国はそう多くはあるまい。「長寿」を保つことは、簡単なようで難しい。

 基本となる社会の公衆衛生が確立し、食糧が豊富で、そして医療が整い、最後に生きる意欲を保てる文化的な営みがある。これらを世界中と比較して、日本の生活環境は恵まれていると言えるだろう。

人口・世帯・平均寿命の推移
出典:「日本人の長寿を支える“健康な食事”のあり方に関する検討会資料(厚労省)」より抜粋

 上記表は、高度経済成長が始まる前の1960年からの日本の人口、世帯、平均寿命の推移を示したものである。これを見ると、日本の人口は1990年から1億2000万人を超え、2010年には男女ともに平均寿命が80歳を超え、順調に人口が増加し寿命も延びてきたという印象を得る。

 そして、この日本の長寿を支えてきた要因の1つに「日本食」が語られることがよくある。けれども、戦後の栄養摂取構成を見ていくと、ちょっと違った一面が見えてくる。

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