勝利宣言するトランプ氏と副大統領候補のJ・D・バンス上院議員(11月6日、写真:AP/アフロ)

第1期政権のように官僚・軍人からは選ばず

 勝利から一夜明けたドナルド・トランプ次期大統領は、政権移行チームを立ち上げ、政権を支える国務、国防長官らの主要閣僚、ホワイトハウスの高官候補の選出を命じた。

 第1期政権では、トランプ氏は国務、国防各長官や大統領首席補佐官・国家安全保障担当補佐官に外交軍事分野に精通した退役軍人らワシントンのエスタブリッシュメントから大物を選んだ。

 ところが 政権発足直後から自分の意向に反する者を次々と解任した。国家安全保障担当補佐官は4年間で4人も交代している。

 トランプ氏は大統領選中から、再選された暁には閣僚・高官は実績よりも自分に対する忠誠心の度合いで判断すると公言してきた。

 政策では、「米国第一主義」、人事では「トランプ第一主義」を貫く構えだ。

 閣僚らにとっての最大の踏み絵は、4つの刑事事件で起訴され、うち1つで有罪評決を下されている「刑事犯罪」の完全否定、つまり「無罪」を宣誓することだ。

 さらに2020年の大統領選挙は不正選挙であり、その結果は無効であるというトランプ氏の主張への支持も宣誓することが義務付けられている。

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