「絶対王者」イリア・マリニンの言葉
男子フィギュアスケートの「絶対王者」とも呼ばれる米国イリア・マリニン選手が、オリンピック本番でまさかの8位となった結果は世界中に衝撃を与えました。この結果に対し、ご本人は「金メダルの期待を背負う重圧が、手に負えないほど大きすぎた」と述べています。
報道されているマリニン選手の言葉はどれもストイックに自省を述べるものばかりで、世界の頂点に立った者の精神性の高さのように感じました。あれほどの実績があっても、本番において結果が出なければ負けは負けという潔さは、単なるスポーツマンというより、その人格の高さとして伝わっていると思います。
今回の総選挙は、オリンピックとタイミングが近いために、こうした悲喜こもごもの結果、特に敗戦の弁が比べられやすい環境にあります。
今回多数の議員が落選した中道改革連合においては、新党結成を主導した野田、斉藤鉄夫の両氏に対する批判や恨み言が、報道を通じて数々伝わってきています。突然の結党で、党内コンセンサスの形成に時間をかけられなかったのは明らかですが、21歳のマリニン選手がひたすら自らを省みる言葉しか発さない態度とはきわめて対照的に見えます。
中道以外でも、今回大きく議席を減らした政党には、自らの主張以上に自民党など他者への攻撃が多いという批判の声があります。与党と野党の立場の違いは大きいと思いますが、今の日本の社会において、舌鋒鋭く他者を批判したり論破したりする行為は、むしろ忌避を呼んでいることが証明されたのではないでしょうか。