多数の民意を否定したり、他責的な行動に走ったり…

 今回の衆院選の投票率(小選挙区)は、前回2024年より2.41ポイント上昇しました。雪も降る真冬の選挙戦にありながら、わずかであれ前回より投票率が上がったことは、一定の世論が反映されたことの証左だと私は見ています。

 野田氏の「ガチンコで負けたと思わない」というコメントは、こうした投票行動を取った有権者の意思の否定ともいえます。野田・斉藤両氏による共同代表体制は、年齢だけでなく、「時代を理解する」という点でも、適応できていなかったと考えられます。

 中道だけでなく、負けた野党政治家による時代感覚とのズレは、それ自体かなり問題だと思います。しかしそれ以上にまずいのは、多数の民意を否定したり、他責的な攻撃に走ってしまったりする行動特性です。

 カスハラが社会問題になっていますが、そうした行為に及ぶ者は、根っからの悪人や犯罪者とは限らず、社会的に地位が高かったり、高所得者だったりすることも珍しくありません。他者への攻撃や他責的主張は、自分こそが正しく、相手が間違いだという意味になります。

 デキる人から見れば、「デキない」と見える人の行動はもどかしいものでしょう。何とか自分が正しく導きたいという思いがあふれた結果だとしても、それは不適切な指導だと見なされれば、今はハラスメントと呼ばれる時代になりました。「時代とのズレ」は社会でも起きています。ハラスメント的な行動によって、それまでの地位を追われたリーダーは後を絶ちません。

 選挙後の日経平均株価の上昇、高市政権の支持率の上昇など、さまざまな指標を見るにつけ、現実を受け止めていない野党の人々による敗戦の弁の「ズレ」は際立って見えます。オリンピアンたちがその崇高な姿勢を連日見せてくれたことにより、余計に悪い意味で目立ってしまった、政治家の言葉でした。