「泥棒と殺人者の支配は終わらせなければならない」
「アレクセイを殺害する手段・動機・機会は1人の人物の手中にあった。泥棒と殺人者の支配は終わらせなければならない。アレクセイはそのために人生を捧げた。プーチンと関係者全員が処罰されるよう、あらゆる手段を尽くす」とユリアさんは改めて決意をみなぎらせた。
エピバチジンはエクアドルに生息するアンソニーヤドクガエルの皮膚から発見されたアルカロイド(植物や動物に含まれる窒素を含む有機化合物)の一種だ。ヤドクガエルは毒を自ら生成しているわけではなく、エサとなるアリやダニから成分を摂取し、蓄積している。
1970年代にジョン・デイリー博士によって発見されたが、数千匹のカエルからわずかな量しか抽出できず、構造が完全に特定されたのは92年のこと。モルヒネの200〜500倍という強烈な鎮痛効果を持ち、モルヒネなど既存の鎮痛剤とは全く異なる仕組みで作用する。
このため、中毒性や耐性の問題が解決できるのではと注目されたが、鎮痛効果が出る量と致死量が非常に近いのが致命的な問題となった。呼吸困難、血圧上昇、痙攣などを引き起こすため、鎮痛剤として処方されることはなかった。