円安ホクホク?
物価に関しては、円安の影響も大きい。多くの物を海外から輸入する日本にとって、円安はマイナスである。ところが、1月31日、川崎市での街頭演説で、高市は「今、円安だから悪いと言われるが、輸出産業にとっては大チャンス。円安でもっと助かっているのが、外為特会というのがあるが、これの運用、今ホクホク状態です」と言ってしまった。そのため円安が進行し、2月4日には、円相場は一時1ドル=156円80銭台まで下落した。
高市発言に対して、みずほ銀行は、「高市演説を受けて〜危うい現状認識」と題するレポートを公表した。その中で、「『為替が修正されれば、日本企業の行動変容が劇的に期待できる』という前時代的な価値観が温存されている可能性」を指摘し、高市が「円安なら国内投資が増える」という幻想を抱いており、それは「前時代的な発想だ」と切り捨てた。
外為特会(外国為替資金特別会計)の含み益を財源として期待するのは、間違っている。
高市は、経済に関する本など読んでいないのであろう。外交防衛についても同様である。要するに、霞が関官僚のレクチャーだけで頭がいっぱいなのである。
台湾有事に関する国会答弁など、官僚のメモすら無視している。
基本的に役人は、自分たちに都合の良い話しかしない。大臣、とくに総理大臣は、それに洗脳されないためにも、自分で本を読んで勉強せねばならないのである。
高市の発言を聞いていると、そのような努力をしているとは思えない。歴代首相は、本屋に立ち寄って、何冊かの本を購入し、購入した本のタイトルを番記者が報じたものである。高市に関しては、そのようなニュースもない。知的努力を怠ったまま、首相の職務を遂行するのは無理である。