法律違反だが、100円玉を溶かしたほうが価値がある

 昭和30年代に発行された「鳳凰100円玉」や「稲穂100円玉」には銀が60%(他に銅30%、亜鉛10%)使われている。現在でも100円として使用可能だ。硬貨の重さは4.8グラムなので、銀の量は2.88グラム。銀相場は急落したとはいえ、80年に記録したハント高値(52ドル台)を大幅に上回っており、素材価値は銀だけで1000円を超す。

昭和30年代に発行された「鳳凰100円玉」(写真:Desroziers Allan/Shutterstock.com)

 通貨損傷等取締法に違反する行為ではあるが、通貨価値(額面)と金属としての素材価値が逆転し、通貨が消えてなくなりかねない。現代のディベースメントがブーメランのように通貨に降りかかった結果である。

 金相場の上昇トレンドが続くかという問いは、ドルなどの通貨が価値の劣化を止め、信頼を回復できるかという問いに他ならない。

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