政治家はなぜこんなにセコイのか

 それにしても、なんともセコイ“脱法的”行為です。

 私の父親は京都市議会議員を40年務めました。元は京都新聞の論説委員長でもあり、権力欲や金銭欲とは縁遠い人でした。自民党公認をもらって国会議員出馬の権利がありながら、新自由クラブから一人出馬したため、共倒れで自民党が敗北すると自ら辞退したような人です。当時の地方議員には歳費以外は何の手当てもありませんでした。

 国会議員の文書通信交通滞在費や立法事務費(双方非課税)に該当する政務調査費が認められたのが2000年(2012年からは「政務活動費」に)。つまり、それまでは、歳費だけが現金収入でしたから、交際費用が多い議員の生活は、火の車が当たり前です。いまと違ってお歳暮やお中元が、選挙区内でも許されていた時代です。多くの選挙民からお歳暮をいただきますが、もらいっぱなしだとワイロになりかねません。しかし、すべてお返ししていると、とてもおカネが足りません。

 母親の得意技は、包装紙をきれいに剥がして、別のお歳暮を包むこと。私は中学生時代から、お歳暮の使い回しを自転車で配達する係でした。中選挙区時代の地方議員は、そんな状態で切磋琢磨して、国会議員になっていったのですから、今の世襲議員たちとは気概が違います。

 また、小選挙区制になってからは、世襲議員がどんどん増え、東京で育ち地元を知らないまま地盤・看板・カバンを受け継ぐ二世、三世が増えました。一方、地方議員は地方議員で世襲が公認されるのが分かっているので、国会などには打って出ず、地方議員のまま贅沢することが目的になっているような人物もいるように見えます。