再発防止の対策にはメリハリを

 今回の件でプルデンシャル生命は記者会見を開き、不祥事の原因について説明するとともに、制度の見直しを含めて再発防止に取り組む決意を示した。これだけ多くの社員や元社員が不正を働いていたのだから、組織やマネジメントの抜本的な改革が必要なのは当然である。

記者会見を開き謝罪するプルデンシャル生命保険の間原寛社長(右)とプルデンシャル・ホールディング・オブ・ジャパンのブラッドフォード・オー・ハーン社長(2026年1月23日、写真:共同通信社)

 同社に期待したい点は、何が不正につながったかをしっかりと解明し、対策にメリハリをつけることだ。

「たらいの水と一緒に赤子を流すな」という西洋のことわざがある。同社でも大多数の社員は顧客の信頼に応えて真面目に働いてきたはずだし、自由度の高い環境で能力を発揮して成果をあげられる職場に魅力を感じて転職してきた社員も多いに違いない。世間の厳しい目を意識するあまりに過剰な管理強化に走っては、会社にとっても社員にとっても不幸である。

 会見で同社は営業社員(ライフプランナー)の報酬制度にも触れ、変動が大きく、短期間で多額の報酬を手に入れられる制度に問題があるとの認識を示した。

 仕事の成果が報酬に直結する制度はシンプルで納得性があり、モチベーションを引き出す効果が大きい半面、顧客の利益より自分の利益を優先する姿勢に陥りやすいことは事実だろう。

 とくに顧客との間に極端な情報の非対称性が存在し、専門的な知識や情報を持たない一般の客を相手にする以上、個人的な利益を追求する動機は極力抑える必要がある。その意味でフルコミッションのような報酬制度の見直しは不可避だといえよう。