2026年1月24日、フィギュア四大陸選手権、ペアで3位に入った長岡柚奈(左)、森口澄士組 写真/共同通信社
(松原孝臣:ライター)
五輪最終予選までに変われなかったら辞める
1月21日から25日にかけて行われた四大陸選手権。ペアで、ミラノ・コルティナオリンピック代表の長岡柚奈/森口澄士が銅メダルを獲得した。
ショートプログラムで自己ベストを更新する71.95点で2位につける。
迎えたフリー。スロージャンプ2つでミスはあったが125.51点で3位。総合197.46点で3位と表彰台に上がった。
長岡は言う。
「銅メダルを獲得できたことをうれしく思います。スロージャンプが乱れて悔しいところもありますけど、チャンピンシップスという大きな大会でメダルが獲得できたのは成長かなと思います」
昨年の四大陸選手権では総合7位。そこからショートプログラムは14.66点、フリーはミスがあっても8.04点、総合得点では22.7点と大きくアップした。2回転だったツイストリフトも3回転となり、大きな加点を引き出すまでになったことも成長の証だ。
2人は2023年5月、ペアを結成することを発表。今季が3シーズン目となる。
少しずつ前へ進んできた2人にとって、大きな転機となったのは昨シーズン、初めて出場した世界選手権だった。
ツイストリフトで、それまでの2回転から3回転に上げるチャレンジを組み込むなど成長を期して臨んだ大会で、ショートプログラムはツイストリフト後に長岡が転倒するなどのミスがあり22位、上位20組が進めるフリーへの進出を逃した。
「ミスをそのまま引きずってしまいました。やるからには強い気持ちでやらないといけないと思うので、この失敗から学んで次に生かしたいなと思います」と長岡は涙に暮れた。
森口は「ツイスト(リフト)は、見た目としては、『こけた』になりますけど、こけたから悪い、じゃなくて、確実に一歩進んでいるなとは思います」と一定の成果はあったことを示す一方で、内心、落胆は大きかった。
特に長岡のショックは大きかった。「もう辞めたほうがいいんじゃないか」と思い、森口に伝えたが、森口が説得。「(25年9月の)五輪最終予選までに変われなかったら辞める」と長岡は退路を断ち、2人は継続してきた。
その最終予選で3位となり出場枠を確保。その後のNHK杯ではショートプログラムで71.52点、フリーで130.59点、総合202.11点とすべてで自己ベストを大きく更新。2人は笑顔に包まれた。

