消しゴムのかたちをした「包丁」(写真:尾松 洋明、以下同)
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(尾松 洋明:ガチャガチャ評論家)

 気がつけば、ガチャガチャの価格は当たり前のように300円、400円、時には500円になっています。昔は100円玉1枚で楽しめるワクワク・ドキドキするおもちゃだったのに、今や子どもが気軽に回せるものではなくなってしまいました。

 原材料の高騰、円安の影響、そして大人向け市場へのシフトなど、その背景に理由はあれど、「これって本当にガチャガチャのあるべき姿だったっけ?」と、ふと疑問に感じる瞬間があります。

 そんな中、あえて逆走するような商品が登場しました。それが、ブシロードクリエイティブから2月に発売する「やけくそ100シリーズ」第一弾の『研ぐ』です。価格はなんと、100円。現代では珍しい100円ガチャです。

 手のひらサイズのカプセルから出てくるのは、消しゴムのかたちをした「包丁」。出刃包丁、葉切り包丁、中華包丁、それぞれに「ステンレスグレー」「はがねグレー」「消しゴムホワイト」というバリエーションがあり、全部で9種類。しっかり消しゴムとして機能しつつ、見た目はまさにリアルな包丁です。

中華包丁、出刃包丁、葉切り包丁
とても小さい

 しかも、「削る」ことに意味を持たせた「研ぐ」というテーマ。これが実にユニークなのです。消しゴムのように使いつつ、消しゴム包丁を研いでいく。どのように研ぐのかはユーザーに委ねられる。これは、なかなかない切り口です。

 この商品の企画を担当したのは、ザリガニワークスというクリエイティブユニット。武笠太郎さんと坂本嘉種さんのお二人によるもので、「Fire Your Imagination ―あなたの想像力に火をつけたい―」をテーマに、これまでも多くのユニークな玩具や雑貨を世に送り出してきました。

 この『研ぐ』には、もう一人の人物が関わっています。ブシロードクリエイティブ社長の成田耕祐さんです。今回の100円ガチャの発端は、成田さんのガチャガチャに対する思いでした。