ガチャガチャは世代を超えたエンターテインメントになった(筆者撮影)
(尾松 洋明:ガチャガチャ評論家)
カプセルトイ、通称ガチャガチャ。その小さなカプセルの中には、思わず笑顔になってしまう驚きや喜びがぎゅっと詰まっています。その代名詞ともいえるのが、バンダイが展開する「ガシャポン」ブランド。そのガシャポンが世界に誇る快挙を成し遂げました。
2024年度の年間売り上げに基づき、ガシャポンはカプセルトイ世界売り上げNo.1ブランドとして、見事ギネス世界記録に認定されたのです。
今回は、この偉業の背景と、現場でガシャポン事業を牽引してきたバンダイ・ベンダー事業部ゼネラルマネージャーの滝口雄介さんの言葉を通して、ガシャポンの進化とその未来を紐解いていきます。
ガシャポンが達成したギネス世界記録は2024年度で、全世界で最も多くのガチャガチャを販売したブランドとして認められたものです。その出荷数は、実に2億2000万個。並べれば地球の直径にも匹敵するという驚異的なスケールです。
ガシャポンはもはや、日本だけの遊びではありません。世界中でハンドルを回す「ガチャン」という音が響き、子どもから大人まで、国境を越えて多くの人々がその魅力に夢中になっているのです。
ギネス世界記録に認定されたガシャポン。写真右は滝口雄介さん
この背景には、商品開発におけるバンダイの並々ならぬ情熱と創意工夫があります。
1年間でリリースされた商品数は約1530点。これは月当たり120種類以上という驚異のペースです。キャラクターIPを活かした人気シリーズはもちろん、「いきもの大図鑑」や「まちぼうけ」などのオリジナルシリーズ、「VIRUSWEETS」のような個性あふれる商品群も注目を集めています。