逆にドジャースの観点から見れば、この枠を侍ジャパン側が適用してくれるなら大谷の移動負担を最低限に抑えつつ、調整もチーム管理下に置いておくことができる。
侍ジャパンにとっては受け入れがたい案であるが、球団側の経営論理としては極めて合理的でもある。
山本由伸と佐々木朗希の「WBC参加」は…
さらに状況を複雑化させているのが、山本由伸と佐々木朗希のWBC参加問題だ。
山本はワールドシリーズで酷使され疲労困憊のままシーズンを終えた。一方、佐々木は右肩インピンジメント症候群の既往があり、球団側が抱える不安は大きい。この2人についてドジャースは依然として公式な姿勢を示していない。
しかし、それこそが“不参加”を示唆している――との見立ても強まっている。
ちなみに米有力紙「ロサンゼルス・タイムズ」も「大谷は参加を表明したが、WBCで投打二刀流を容認すればシーズンへの影響は避けられない。ここで山本と佐々木もゴーサインを出せば、それこそドジャースは来季の戦いを完全に放棄するようなものだ」と扇情的な論調の記事を掲載している。