HTML登場の衝撃が蘇る

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 1990年代、世界はHTML(HyperText Markup Language)という小さな言語の登場で大きく変わりました。

 当時を知っている方なら、あの手作り感あふれるウエブページを懐かしく思い出すかもしれません。

 文字の色を変えたり、写真を貼ったり、見出しを作ったり・・・。専門家でなくても、自分で自分の世界を表現できるようになった瞬間でした。

 私自身もタグを書き、表示されるページを見ては喜んでいたものです。あの頃のインターネットは、まさに手作りの情報市場でした。

 HTMLは単なる技術ではなく、人類が初めて情報の構造を自分の手で書けるようになった文明の装置だったのです。

 主見出しを示す「h1」、段落を示す「p」、画像を表示する「img」。当たり前のように見えるこれらのタグが、情報を整理し、誰にとっても読みやすい形にしていったのです。

 そして今、人類はあの時と同じ香りのする転換点に立っています。

 AI時代におけるHTML、それが「カスタムGPT」です。

 ここ数年で米オープンAIが提供している生成AI「ChatGPT」が広く知られるようになり、多くの人がAIを「話しかける相手」として扱ってきました。

 しかし本質はもっと深いところにあります。