「韓日中」の表記を「韓中日」に変更・統一
米国が韓国の原子力潜水艦建造を承認したことも、韓国と西海(ソヘ・黄海)を挟んでいる中国牽制のための布石だ。これに対し、ダリル・カードル米海軍参謀総長は「韓国の核潜水艦が中国の抑止に活用されるというのは自然な観測」と発言していて、ケビン・キム米大使代理も「核推進潜水艦のような新しい能力を導入することで、(域内の)挑戦課題に対応することにした」とし、中国牽制用であることを暗示した。
これらに対する中国側の反発を意識した李在明大統領は、JFSの発表当時、対中関係改善への意志を改めて強調した。
「厳しい国際秩序の中で、立場や考えが違うからといって相手を根拠なしに排斥することは非常に愚かな行動だ。アメリカも中国と多方面にわたって対立しているが、一方で協力できる部分は協力し合っている。今私たち(韓国)に必要なのはまさにそのような“実事求是的”な姿勢だ。政府は中国との対話を続け、両国関係の発展と韓半島の平和に向けた道を揺るぎなく続けていく」
これにちなんで、李在明大統領府は最近、東アジア3国の正式名称を、尹錫悦政権で使用してきた「韓日中」から「韓中日」に変えて統一することにした。中国との関係改善への意志と読める。
「中国には謝謝、米国にサンキューさえ言っていればいい」という李在明大統領の“実用外交”が、急変する国際情勢で成功を収められるかどうかはまだ分からない。ただ、少なくとも同盟国にも容赦のないトランプ大統領の商売人気質を満足させるJFSを発表しつつも、中国を最大限考慮して心を砕く姿は、韓国の保守メディアからも尹錫悦政権の“価値外交”より高い点数を付けられている。
