フォトジャーナリストの目
まずは、生まれて一度もガザから出たことのないファトマが、英語でコミュニケーションが取れることに驚く。決して流暢とは言わないが、意思疎通をするには十分なレベルの英語で、日々の生活について詳細に語り、ファルシの質問に的確に答えていく。
ファトマの才能が最も発揮されるのは写真である。
映画の中では、ほぼ10分おきに、ファトマがガザ地区で撮った写真が挿入される。そのフォトジャーナリストとしての腕前に唸らされる。
構図、光の使い方、長短レンズの使い分け、焦点深度の合わせ方、被写体との距離感――いずれも、このまま通信社の写真として載せることができるプロのレベルである。
ガザ地区のがれきの中でファトマが撮影したセルフポートレート ©Fatma Hassona
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食料配給を待って並ぶ人々 ©Fatma Hassona
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フォトジャーナリストになる目を持って生まれてきたことが分かる(その一部は今でもインスタグラムで見ることができる。https://www.instagram.com/fatma_hassona2/)。