ドジャースサイドは及び腰

 ドジャース内部からは「3人は疲労のピークにある」「来年の開幕前にWBCに出場すれば、シーズンに影響が出る」との声が上がっている。特に大谷に関しては2026年シーズンから本格的な投打二刀流での完全復活を描いており、開幕直前のWBC参加は「リスクが高すぎる」と判断されている。

 こうした意向を主導しているのがアンドリュー・フリードマン編成本部長だ。MLB屈指の冷徹な戦略家はワールドシリーズ3連覇のためのロードマップから、明確に「WBC」という余計な要素を排除しようとしている。

 現場トップのデーブ・ロバーツ監督も、日本のABEMAのインタビュー企画で大谷、山本、佐々木が第6回WBCに参加する可能性について問われ「彼らが出場を選択するならば我々は全力でサポートする」と前置きしながらも「個人的な本音を言うならば彼らにはWBCに参加してほしくはない。特に投手には大きな負担がのしかかる。選手を負傷から守るために2026年のシーズンに向けて、しっかりと休息をとってほしい」などとコメントしている。

 これを受け、米メディアも反応し「ラリー・ブラウン・スポーツ」は「ドジャースが侍ジャパンのメインスターである大谷翔平、山本由伸、佐々木朗希の出場を限定的にするか、あるいは不参加を命じる可能性がある」と伝え、波紋が広がっている状況だ。

 チームの方針に逆らってまでWBC参加を主張できる選手はいない。大谷、山本、佐々木の侍ジャパン不参加は、現実味を帯びつつある。