©2024 TELEFONICA AUDIOVISUAL DIGITAL, S.L.U.
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 インバウンドの影響で、日本の飲食店はどこもかしこも大賑わい。つけ麺屋さんで箸の使い方に奮闘するカップル、チェーン牛丼屋さんのタッチパネル式券売機にあたふたする女性、居酒屋のメニューをスマホで訳して相談し合う家族……。誰もが日本食に興味津々。アニメだけじゃない。日本食も海外から熱い視線を浴びている。

 映画では、気鋭のシェフたちが日本から輸送された食材を今かと待ち構えていた。

「レストランを超えた存在」ムガリッツ

 サン・セバスチャン国際映画祭カリナリーシネマ部⾨ベストフィルムを受賞した『ムガリッツ』。ミシュラン常連の名門レストランの革新的な料理38皿が誕生するまでの舞台裏を追った、ガストロノミック・ドキュメンタリーである。

 ムガリッツはスペイン・バスク地方にある、世界屈指の“異端の名門“との呼び声も高いガストロノミー。ミシュラン・ガイドでは「レストランを超えた存在」と評され、2つ星を獲得。

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 テーブル、カトラリーをなくし、手や舌を直接、使って料理を味わわせようとするなど、ゲストの好奇心を湧き上がらせ、食べる者の五感を最大限に研ぎ澄まそうとする。従来のレストランコードとはかけ離れ、国境を越えることを⽬指す。これまでもこれからも、どこにもない食空間が無尽に広がっている。

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