韓国の李在明大統領と一緒に訪米したサムスン電子の李在鎔会長と握手するNVIDIAのジェンスン・フアンCEO(8月27日、写真:YONHAP NEWS/アフロ)
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 米半導体大手エヌビディア(NVIDIA)の2026会計年度第2四半期(2025年5~7月期)決算は、売上高が前年同期比56%増の467億4300万ドル(約6兆8900億円)だった。

 前四半期に続き400億ドルを上回り、9四半期連続で過去最高を更新した。

 純利益は59%増の264億2200万ドル(約3兆8900億円)で、2四半期ぶりに過去最高を更新した。

 好決算にもかかわらず、データセンター部門の収益が市場予想にわずかに届かなかったことや、中国事業の先行き不透明感が嫌気され、同社の株価は時間外取引で約3%下落した。

 AI半導体への旺盛な需要が続く一方で、成長ペースが鈍化するとの懸念が広がっている。

AI向け半導体、過去最高も市場の期待に届かず

 エヌビディアの2025年5~7月期における売上高を事業部門別に見ると、AI向け半導体を含むデータセンター部門は、前年同期比56%増の約411億ドルで、過去最高を更新した。

 同部門の全社売上高に占める比率は87.9%。この比率は過去8四半期、80~90%の高い水準で推移している。

 しかし、この実績はアナリスト予想(413億ドル)をわずかに下回り、2四半期連続で予想未達となった。

 同部門売上高の前年同期比伸び率は、過去1年で154%(2.5倍)、112%(2.1倍)、93%、73%と推移しており、今回の56%増という数字は、成長ペースの鈍化を市場に強く印象付けた。

 これまで驚異的な成長で市場の期待を上回り続けてきた経緯があり、投資家の失望を誘い、株価下落の主な要因となった。

 一方、かつての主力事業だったゲーム・AIパソコン部門の売上高は、前年同期比49%増の約43億ドル。全社売上高に占める比率は9.2%と1桁台が続いている。

 自動運転技術など車載向け半導体やロボティクスの部門は、69%増の5億8600万ドルだった。